GHKがガスブロハンドガンをリリース?
UMAREXと組んだライセンスドGLOCK17 Gen3が2020年に登場予定!
リアルな造形と質感のエアガンメーカーではVFCと双璧を成す「GHK Airsoft」。特に、スチールプレス成型やリアルウッドを使用したAKシリーズに定評があるが、CNC成型となるM4シリーズもクオリティが非常に高く、ガスブロ製品に特化したGHKのメーカースタンスは多くのサバゲーベテランユーザーの支持を得ている。
そんなGHKは今までライフル製品のラインナップを持つのみであったが、2019年末になってUMAREXの所有するGLOCKライセンスを取得し、ダブルネームによるGLOCK17 Gen3を発表。2020年に発売を開始予定であるとした。
UMAREXは既にここ数年間でVFC製のライセンスドGLOCKを多数リリースしているし、VFCも自社ブランドからリリースしていた頃に比べ発射精度や動作性能を格段に上げてきており、UMAREX/VFCブランドのグロックはかなり成熟した段階にあると言っていい。UMAREXとしては既成商品と被っていることもあり、何故この状況でGHKと組んで敢えてGLOCKをリリースすることにしたのだろうか?
GHKの設計したガスブローバックGLOCKは、どうやらその熱の入りように並々ならぬものがあるようである。ガスブロ開発の専門メーカーとしての意地か、今までの他社のガスブロにはない究極のハンドガン作りを進めているようである。そこにはリアルさを追求した結果誕生した新たな機構や構造があり、「なんで今さらGLOCK17 Gen3なの?」と肩を落とすのは待った方が良いかもしれない。
現在姿を見ることが出来るプロトタイプでは以下のような特徴がある。
●CNC加工スチールスライド
●CNC加工スチールアウターバレル
●ハンマーレス射撃コントロールシステム
●実銃に近い感触のトリガープル
●軽量17ラウンドマガジン(実銃同様の装弾数とBB弾が見えないリアル外装)
●最大化されたノズルと統合シリンダー
●実銃パーツと互換性のあるサイトとマガジンベース
※スライド・アウターバレル素材については海外仕様の情報となります。日本仕様では別の素材となります。
まず、今までの他メーカーのガスブロGLOCKと大きな違いがあるのが「ハンマーレス」という点であろう。GLOCKは本来、実銃ではストライカー方式ピストルであり内部にハンマーは存在しない。GHKのグロックではこの点を考慮しガスブロでもハンマー形状のパーツを使わずにバルブをノックする手法を取っている。
また、トリガープルの感触にもこだわりが見られる。実銃のグロックはストライカー方式のピストルであるが、セーフアクションという観点からスライドを引いた状態ではハーフコック状態となり、最終的にトリガーによってストライカーの残りの引き代を後退させたあと開放される仕組みとなっている。GHKのガスブロGLOCKではこのトリガーの感触を再現することに力を注いでいるようで、内部構造はパッと見る限りでもかなり独特のものとなっている。
シリンダー周りも独特の作りで、動作に大きく影響する部分はしっかりとした強度とパーツ保護のためハウジングが強固に設計されているようだ。これはCO2にも対応するという点が設計に影響しているのかもしれない。シリンダー&ノズルはエキストラクターを外すことによって簡単に取り外せるようで、メンテナンス性も良さそうだ。
マガジンもかなり凝った設計になっている。ハンドガン系のマガジンでは一般的なBB弾が入る前面スリットがなく、リップ周りや放出バルブ以外は実物マガジンのようなリアルさを再現。マガジンベースは実銃パーツとの互換性があるサイズとなっていて、トイガン用では種類の少ないマガジンパンパーなどのアクセサリー選択の幅が広がりそうだ。
サイトも実銃の規格と同様となっていて、無数に存在する実物GLOCKパーツの中からサイティングしやすいものと交換できるのも嬉しい。
UMAREX × GHK GLOCK17 Gen3は現段階ではプロトタイプの発表となっており、正式な製品版の完成は2020年となるようだ。一見、日本のサバゲープレイヤーにとっては「またGen3のグロックか…」と思いがちなニュースではあったが、フタを開けてみればかなり期待できる製品であることは間違いない。早い段階での完成を待ちたいところだ。